職人自身のための裏メニュー的バッグ

「レストランのシェフや厨房スタッフのためのまかない食」
これ、妙にそそりますよね。
本来のメニューにはない裏メニューで、それが実においしそうだったりします。
そんな料理が紹介されると、それを目当てに行きたくなりますよね。
先日、革製インナーケースを製作している職人と打ち合わせを行った際、そんな裏メニュー的なバッグを使っているのを見つけてしまいました。
それは見たことのない革を使って作られた見かけないスタイルのものでした。


黒光りするこのオイルヌメは、職人曰く「革を知ってる通好みの革だね」との事。

ここの職人はいつも使う革が決まっています。
それは革製インナーケースで使う革と同じシュリンクレザーで、ほぼ全ての製品がこのシュリンクレザーを使って作られています。
しかしその時に見たバッグは全く異質のオイルヌメを使ったものでした。
植物タンニンで鞣されたその革は、油分が多分に含まれ、触るとしっとりとした印象です。
ヌメッと妖しい“てり”を発し、適度に使い込まれてくたっと柔らかなたたずまいでした。
「この前新しい革を仕入れてみたんだけど、試しに自分で使うものを作ってみたんだよ」。
とのこと。
もうですね、私店長遠藤バッチリひと目ぼれしてしまったのです。
もちろん職人にではなく、そのバッグにです。
まさに大人の男が持つにふさわしいバッグでして、私遠藤に似合うかどうかは別として、是非とも自分で使いたいと思った訳です。
そしてできることなら国立商店のラインナップに加えさせてもらえないかとその場で交渉もしました。
職人「あまり使ったことがない革だから本当はやりたくないんだけどねー。」
遠藤「そ、そこをなんとか… (汗)」
ということで前置きが長くなりましたが、交渉を続けること数度、そんな裏メニュー的バッグを国立商店用にカスタマイズして表メニューとして販売させてもらえることになりました。
基本的には職人が作り出したスタイルを踏襲しつつ、若干のスタイルの修正&PC対応の収納スペースを新たに設けるなど、別注仕様となります。
8月中には最初の試作が出来上がる予定でして、その後細かな調整を行った後、できる限り早く発売をしたいなと考えています。
ただですね、職人から強烈なひとことがありまして…
「でもさ、これ、手間が掛かるし他にも仕事があるから作るのは1ヶ月10個までね。」
トホホ。
という事で、ご希望の方はもしかしたら少し気長にお待ちいただく必要がありそうです。
乞うご期待。


只今仕様策定中。外観上はもう少しだけ角張り、厚みも増します。中はPC対応に。
いですよー、これ。

<リンク>
国立商店@革製インナーケース

開発中の製品

Posted by 店長