Psionの進化形デバイスGemini PDAの専用ケースを作るプロジェクト。その1

スマートフォンがこの世に登場するずっとずっと前、ハンドヘルドコンピューターやパーソナルデジタルアシスタント(PDA)という言葉がまだ普通に使われていた頃、世界には沢山の小さなデバイスがありました。
今の基準からから考えればできることは限定的で、最初の頃はスケジュール管理やPC側で受信したメールを落とし込んでの管理、メモ書きなどしか便利に使えなかったような記憶があります。小さな画面を付属の小さなペンでつついて操作するものが主流でしたが、当時本当に夢中になりました。
世代が進むにつれて変態的端末(褒め言葉)が増えてきまして、今のガラケーのように縦方向にパカッと開くと、上半分が画面、下半分が物理キーボードが現れたSony Clieや、背面のモジュールを入れ替えることでMP3プレーヤー(!)やモデムモジュール(!!)機能を追加できたVisor、Linux搭載のZaurusなんていうのもありましたね。振り返ってみるとよくぞまあ、というものまで多彩でした。
そんな群雄割拠のデバイスの中において異彩を放っていたのが、Psion社のデバイスでした。
洗練されたOSに加え、まるでノートPCが小さくなったような横向きスタイル、使うときにせり出す独特な機構のキーボードなど、ハードウェア的にも魅せられたものです。
そんなPsionの遺伝子を受け継いだかのようなデバイスGemini PDAがクラウドファンディングを通じてこの世に出ました。
Psionのデザイナーが深く関わっているというのですから、なぜ今頃??と思いつつも気にならない訳がありません。気付いたら出資完了のメールを受け取っていました。
 


上記の写真2点はいずれもPlanet ComputersのFacebookページから拝借しました。

 

本体に出資してしまうと次に気になってくるのはケースです。
どんなものを使おうかと探しましたが、専用のものが見つかりません。
唯一見つけられたのは、本家Planet Computers社のFacebookページにあった下のケースの写真でした。
 

上記の写真はPlanet ComputersのFacebookページから拝借しました。

 

これが悶絶するほどかっこいいのですが、残念ながらまだ企画進行中のようで、入手できません。
そんなわけで完全にお客さん(ユーザー)目線で探していましたが、ないのなら作ったら?とふと気付きまして、専用ケースの製作を進めてみることにしました。
早めに出資した方にはすでに届き始めているようですが、私の出資分は4月以降に届くようですので、それまでの間は、デザイン案をこちらで紹介してみたいと思います。
 

デザイン案1)ボディースーツ系

その昔エクストリームリミットさんや京都の丑やさんがよく手がけていましたね。デバイスに直接貼り付けたり筐体の四隅に引っ掛けて、くるっと巻き付けて使うタイプのものです。
 




写真はiPhone用手帳カバーですが、利用スタイルとしてはこんな感じ。

 

革を切り出し、必用であれば裏面に柔らかな革やマイクロファイバーを貼り合わせ、Gemini PDAに巻きつけて使います。ノスタルジーを感じる筐体ですから、ケースもそれに合わせてもいいかなと。
当時のボディースーツはデバイスの固定にベリベリと剥がすマジックテープが使われていた記憶がありますが、今の時代は何度でも貼り付け剥がせるジェル(ゲル)状のパッドが入手できるようになりました。世の中の進歩に感謝です。
Gemini PDAの底面部には足がないので、ボディースーツを常に巻きつけておくことで、傷の防止にもなります。

正直に言います。個人的には大好きですが、とても特徴的なデバイスですから、日本で使うユーザーは限定的だと思いますし、ケースの需要もそれほど多くないと考えています。
ですので、半分趣味的プロジェクトとして考え、個人的な好みを反映させつつ、かつてのPDAやPowerBook 2400cのコミュニティーのようにユーザーが盛り上がる一助になればいいなと思っています。
次回のデザイン案2)をお待ちください。
 

<リンク>
The New Gemini PDA – Type and Create on the move!(Planet Computers社のサイト。)
Planet Computers(Planet Computers社のFacebookページ。)
Gemini PDA Android & Linux keyboard mobile device(Indiegogoのサイト。)
国立商店のFacebookページ(更新情報を随時お伝え予定ですので、よろしければフォローをお願いします。)