AirPodsとAirPods Proのためのレザーケースを作りました。

AirPods/Pro、使ってますか?
いいですよねえ。
AirPodsが発表された当初こそあの"うどん"に違和感があって使えなかったのですけど、世の中に浸透し見慣れてくるほどになんとも思わなくなり、それどころか付けてみたくさえなってきまして、今年の初め頃にProデビューし、現在まで使い続けています。
使い勝手も音も最高だし、個人的にはこれが最終着地点となりそうです。(遠回りして高くつきました。。)

そんなAirPods/Proのために、専用革ケースを作れないものかと職人と企画を立ち上げまして、春以降より進めています。
Charging Caseをレザーケースに入れたままAirPods/Proが出し入れできるのはもちろん、充電もできるケースです。
iPad ProとApple Pencilを使って頭の中のモヤモヤを実際に吐き出し(落書きとして絵にまとめ)、次にIllustratorで展開図をとして線を引き、更に実際に試作を重ねました。

現在はAirPods/Pro用ケース共に仕様がほぼ確定しましたので、企画立ち上げから確定するまでの開発時の試作品を写真と共に紹介したいと思います。
ご覧くださいませ。

Illustrator書いた一部を抜き出してiPad Proで表示して、AirPodsの充電ケースと並べてみたところ。一枚革で作るとこんな感じになるのですが、それにしても単純な線ですね笑

落書きから始まったデザインも、Illustratorで線を引く段階までになると最終的な形が想像できるようになります。
今回、表・裏共に一枚革で作ることにもこだわりまして、初期段階では展開図として上記のような感じのものを考えました。

そして出来上がったのがこちら↓

実際に試作したケース。1stサンプル。表側:ブライドルレザー・内側:ピッグスキン。
どちらも一枚革を使い表裏貼り合わせてあります。

さすがブライドルレザーで作っただけあり、高級感があって質感は最高です!
…がしかし!
Charging Caseの蓋が開かず…。

 

充電ステータスランプが確認できず…

等など、実際に作って気づいた不具合が沢山ありました。^^;

 

試作品の数々

沢山の試作を進め、改善が必要な部分を一つひとつ潰して出来上がったのがこちら!↓

仕様確定一歩手前のモデル。(コーナー部分にステッチを掛けていない)
Charging Caseの蓋もしっかり開くし、前面のステータスランプもはっきり確認できます。
仕様が確定したそれぞれのモデル
手前:AirPods Pro用(ブリティッシュグリーン)
中:AirPods用(ブラウン)
奥:AirPods用(ブリティッシュグリーン)

Charging Caseの蓋がしっかり開くように、背面フラップの付け根部分の形状を変え、前面部分はステータスランプもしっかり確認できるようにU字形の切り欠きも入れました。(深さの違いはありますが、当店のスリーブではお馴染みの「凹み」でもあります。)
あわせて、小さくて心許なかったフラップを留めるボタンも一回り大きなものを使い、写真では見えていませんが、ストラップを付けられるように、iPhone用のスリーブケースと同様の小さな穴も2つ空けてあります。
また、抜き型(刃型)を使って効率的に量産ができるようにしつつも、コーナー部分などは、職人が一針ずつ糸を通して締め上げるという職人技もしっかり入ったケースに仕上がっています。

現在は、抜き型(刃型)を製作してもらっている段階でして、あわせて当店側では革の選択を行っています。
おそらく英国Thomas Ware & Sons 社のブライドルレザーがメインになると思いますが、その他、使いたいと考えていた革の在庫状況が不安定だったりで、割合悩ましい状況です。

今後のスケジュールですが、お盆のお休み期間をまたぎ、9月末には皆さんのお手元に届けられる位の感じで進めたいと思っています。
今後の進捗は主にtwitterでお知らせできると思いますので、是非フォローしていただけると嬉しいです。
リンク:国立商店 (@kawayacom) / Twitter
楽しみにお待ちくださいませ。